2021年02月11日 更新
その理由には諸説ありますが、だいたいは「年を取ると子供のような驚きがなくなるから」とか「経験が増えて生活に新鮮さがなくなる」とか、そんな説明がされるケースが多いように思います。
「人生が素早く過ぎてしまう感覚は、心理的に有害なものだ。この感覚が不快なのはもちろん、モチベーションも下がり、人生の意味が低下してしまう。」
ということで、カンザス大学が時間のスピードアップについて実験をしたそうです。
1.「学校生活」「仕事」「友人関係」などのカテゴリーから好きなものを選ぶ
2.選んだカテゴリーについて、「過去数年の記憶」または「過去数日の記憶」のどちらかで2分ほど考える
その後、全員に「前の年はどれぐらい速く過ぎたように感じますか?」と尋ねたところ、「過去数年の記憶」について考えた参加者のほうが、「過去数日」の単位で考えたときよりも時間がスピードアップしたような感覚になったそうです。
さらにもうひとつの実験では、参加者を以下のグループに分けております。
1.今年に起きた出来事と似たような過去の出来事を書き出す
2.今年に起きた出来事と違う過去の出来事を書き出す
そのうえで時間の感覚を尋ねたところ、今度は「似たような過去の出来事」を書き出したグループのほうが、時間がスピードアップしていたということ。
なぜこういった現象が起きたかというと、簡単にいえば「チャンキング」が働くからです。チャンキングってのは多くの情報をひとまとめにすることで、たとえば「8753907635」みたいにランダムな数列を覚えるのは大変ですが、「875- 390 – 7635」みたいに区切りをいれると楽になるのもチャンキングの一例。情報をいくつかの固まりにすることで、頭に残りやすくなるわけですね。
要するに、頭のなかで時間的に大きい固まりを作るほど、時間が速く流れていくような感覚が起きるわけです。一般的に「チャンキング」といえば記憶力アップに役立つ手法として有名ですが、一方では記憶を固めて時間をスピードアップさせる働きもあるんですね。
つまり、人間は年を取るほど人生の記憶が増えていくんで、自然と似たような出来事がチャンク化。その結果、どんどん時間がスピードアップしていくってことですね。
「経験が増えて生活に新鮮さがなくなる」って説明に近いところはありますが。
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