2020年06月02日 更新
ダイエットにおいてよく勘違いされがちなのが「汗を流せば流すほど痩せられる」ということです。一時的に体重が減ることはありますが、それは体内の水分が減った分だけ軽くなっただけであり、新たに水分を補給すればまた元通りになってしまいます。また、ダイエットとは脂肪を燃焼させることで痩せる行為ですが、ここで正しく知っておいてもらいたいのが「汗が出る=脂肪が燃焼される」ではないということです。
つまり、ダイエットで成果を出すためには汗をたくさん流すことではなく、脂肪を燃やす「有酸素運動」が必要不可欠なのです。そして、汗の量は運動の結果として表れるだけですので、脂肪の燃焼とは無関係というわけです。
これらの点を踏まえると半身浴やサウナで汗を流したり、サウナスーツのような発汗を促進するアイテムを使うことも、ダイエットの観点からみればあまり意味がないということになります。血行や代謝が向上するため、ダイエットの効果が出やすくなることはありますが、先ほどもお伝えしたように汗を流すこと自体がダイエットに繋がるわけではありません。むしろ、汗を流そうと半身浴やサウナに無理をして入り続ければ、乾燥肌になったり内臓に負担をかけてしまうリスクもあります。
また有酸素運動が大切だからといって、サウナスーツを着込んで運動することもオススメできません。有酸素運動により効率よく脂肪を燃やすためには最低でも30分、理想としては1時間以上運動する必要があります。しかし、アスリートならともかく一般人がサウナスーツを着ながらジョギングしたり、エクササイズしたりすることは大変な負担がかかります。30分以上続けるはずが10分でバテバテ…ということにもなりかねないので、自分にとって無理のない範囲内で取り組むようにしましょう。
ではダイエットで汗を流すことに何の意味もないのかと言われると、実は全くの無関係とも言い切れません。脂肪を燃焼させるためには「ミネラル」という栄養素が欠かせませんが、汗が出ることによって体内のミネラルも一緒に放出されてしまいます。しかし、発汗作用を担う「汗腺」がしっかり機能していれば、ミネラルを体内に残しながら汗を出すことができます。
このときに流れる汗はサラサラしており臭いもほとんどない「良い汗」ですので、これをもとに自分の身体が痩せやすいかどうか判断材料の1つにすることができるのです。汗腺の働きを向上させるためには普段から運動などで汗をよく流すこと、また温度差のある環境に出たり入ったりしないといったことを心がけましょう。
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